人生で一攫千金狙いはやめよう 必要なのは自分の生き方

自分がセミリタイアをしていることに反する発言ですが、働かなくて済むほどの金融資産は自由な人生に必要ない、と私は考えています。

ざっくり言ってしまえば「なんとか金をかき集めて、死ぬまで寝転がってるのが目標って…うそでしょ?」という話。前回の記事とあわせてご覧ください。

「やりたくない事」と「やりたい事」を混同するな

たとえば、35歳営業職の山下さん。彼は自社のポンコツ商品「ハイパークリーンEX」を訪問販売でおばさまに売りつけるのが仕事です。毎日住宅街をローラーのように戸別訪問。

しかし、そこはポンコツ商品。まったく売れないだけならまだしも、玄関先でおばさまには罵倒され、リタイアして暇な年寄りには説教され。ようやく商品が売れたと思ったら、翌日から苦情の対応。

山下さんは公園のベンチで一人、考えます。「こんな人生は意味が無い」と。

そこで山下さん決断します。仕事をやめよう! 二度と働かなくていいようにしよう! そのために、給料をある程度貯めて。退職願をあのハゲのデスクに叩きつけて…その資金で一発当てれば! FXで!!

ちょっとまって!

FXかよ! というのはおいて、真の問題。それは、山下さんが「ポンコツ商品を売る人生」=「資産を作ってリタイア。二度と働かない」と結論してしまったこと。これじゃあ上手くいっても山下さんに待っているのは「ポンコツ商品は売らないけどダラダラした人生」です。

本当に必要なのは、やりたい事をやる費用

そういえば、山下くん。彼は学生の頃ギターをしていました。地元のライブハウスでワンマンライブもしたことがあり、それは彼の人生の一番輝かしい部分です。最近は忙しかったけど、時間ができたらギターを再開したいと思っていました。

であれば、「ギターを弾きながら生きる」のが目標じゃないですか? やりたく無いことをやらなくて済む費用、なんてカラッポな発想で考えるとお金がかかる上に何もできません。

必要なのは一生暮らせる金という漠然とした、巨額の資産ではなく

  • プロミュージシャンになるまでの修行期間、生きていくための費用
  • ギター教室を開く費用
  • 少ないギターでの収入を補う蓄え・副収入

です。もし、山下が「まったく絵は書いたことないんだけど、アニメが趣味で萌え絵を書いて生きるのが夢だった」なら

  • 自分の絵が、職業として通用するまでの期間と蓄え
  • 営業力、もしくはコネを確保するための時間と蓄え

どちらにしても5000万、1億のまとまった蓄えは必要ありません。

人並み外れた資産を自分で築くにはリスクの引き受けと多くの労力、そしてなにより運が必要ですから。全部備えていると言い切れますか?

人生のピボットに必要な費用で考えよう

 世界一周、好きなことで食べていく、未知の土地で生計をたてる。嫌なものを取り除いて、あなたの快適な人生を取り戻す。

それには、「リタイア」ではなく「人生のピボット(切り替え)」に要する時間と費用のはずです。多くの場合、その予算は、数百万。人によっては数十万。

そうであれば、無理な投資をせず、その日のために安全な資産にしておきましょう。

今数千万のまとまったお金がある人であれば、それを投資に回せば、加えて「好きなこと」でいくら稼げば良いのか、真剣に考えてみる。

現役サラリーマンで投資効果が出るほど資産を持っているのに、「働くのをやめて、生きていくには1億、いや2億は必要だ」と現役を続ける方がかなりいます。疲れきった目で。明日死ぬかもしれないのに

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というわけで、私はリタイアを「人生のピボット」リタイア資産は「ピボットが完了するまでの予算」だと捉えています。


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