【投資詐欺】2014年は個人投資家が120億ほど詐欺にあった

2014年も末に、まとめが各所で発表されました。警視庁でも詐欺に関する集計が11月分まで終わり、発表されました。

オレオレ詐欺などの推移も気になりますが、「投資詐欺」についてお届けします。まずは数値を確認しましょう。

2014年1-11月日本国内の
金融商品等取引詐欺 1,150件
被害総額 約114億6,923万円


身近に考えると各都道府県月平均2人が騙され、被害者1人あたり約1,000万円詐欺にあっている、と考えれば良いでしょう。12月集計をあわせれば120億は越える見通し。投資詐欺が個人投資家に驚く勢いで接近してきています。

投資詐欺手口 その1 未公開株投資

金融庁より、未公開株投資詐欺の手口を紹介します。

  • 業者から上場間近で大儲けが出来ると言われ、未公開株を購入
  • 業者からは株券の代わりに「預り証」を渡されたが、株券は手元に届かなかった
  • 不審に思い発行会社に確認したら上場予定は全くないと言われた
  • 業者から未公開株を買わないかと話を持ちかけられ買付代金を渡した
  • その後、何の連絡もないので業者に電話 をしてみるとつながらなくなっていた
  • 業者から今年の秋に上場すると未公開株を勧められ購入した
  • 株券の名義書換えを要求したところ「待って欲しい」として引き延ばされるだけで一向に名義書換えに応じてもらえなかった
  • 不審に思い、発行会社に問い合わせたら「上場の予定はない」、「当社の株式は譲渡制限がついているので名義の書換えは出来ない」と言われた

今年確認された投資詐欺の中でも多い手口です。未公開株ではなく、未公開買者の債券の場合も。

こんなのダマされないよ。と思いますか?じゃあ次。


投資詐欺手口 その2 ファンド出資

これは私が実際に聞いた手口です。手口というか、友達が知り合いが投資してしまっていました。

  • 商売仲間の友人。その知人から月利1%の投資話をもちかけられた
  • 話を聞くと海外のオフショアバンク経由でグローバル投資を行うファンドを組成するとのこと
  • 友人も投資を決意したとのこと
  • 省庁への登録を聞くと「海外ファンドだから届けがない」「オフショア先・ケイマン諸島での登記簿写しが出せる」と言われた。英語の書類を見せられた。
  • 元金を払って12ヶ月は毎月月利払いがあったが、そのうち滞るようになった
  • 元金の返済を件の知人に連絡するも「途中解約は元金が大幅に毀損する」「貴方の商売仲間も損失を被る」などといい、元本の返済を拒まれた

そんな怪しいのスルーできる?じゃあ次。


投資詐欺手口 その3 過去の投資損失を取り戻せる

  • FX取引の過去の投資損失について、裁判をすれば取り戻せると話を持ちかけられた
  • 報酬は被害額の2割+着手金実費
  • 弁護士の着手金と書類一式の準備費用として200万円支払った
  • しばらくたって進展がなかったため問い合わせをしたところ、裁判等の準備が進んでいるとは思えなかった
  • そのうち連絡がつかなくなった


詐欺られているのは「勉強熱心な投資家」

詐欺が拡大している背景。それは投資が身近になり、投資に勉強熱心な人が増えたためです。ここ数年で個人投資の環境は目覚しい進歩を遂げました。あなたの身近にも「投資をしている人」が多数いるはずです。

その中でも、投資を銀行任せにしない人々。「投資利回り」や「グローバリゼーション」「為替取引」などの単語に反応する、投資や法律をかじった人々がカモにされています

上記の例を見てください。カモが反応しやすいように、まったく知識がない人には刺さらないような、謳い文句が散りばめられています。詐欺は進化し、皆さんとの距離を縮めているのです。


投資と投資詐欺の違いを見分けるのは難しい?

そもそも投資と投資詐欺は見分ける事ができるのでしょうか?見比べてみましょう。

投 資 投資詐欺
利益の可能性 あり あり
損失の可能性 あり あり
元本保証 なし なし
契約書 あり あり
各省庁の届け出 あり 無い場合がある

金融庁への届けをしている業者なら大丈夫?では直近にあった巨額投資詐欺事件2例を見てみましょう。

MRIインターナショナル事件(2013年)
アメリカネバダ州に登記された資産運用会社で医療費債券の運用で年利8%をうたい、日本の投資家8,700人から約1,300億を集め、その後資産が消失。日本にも支店を置き、金融庁へ届出していた。後に虚偽報告により登録抹消。
安愚楽共済牧場事件(2012年)
和牛の共同オーナー制度を長年運用していた北海道の牧場。年3-8%の利回りをうたって7万人から4,300億集めたが、経営破たん。安愚楽牧場の資産と和牛共同権利が同一勘定だったため、オーナーへの弁済率は投資額の1%程度に。安愚楽牧場の経営体質に端を発する破たんではあるが、和牛共同オーナー制度自体は実際に存在していたため、詐欺としては立件されず。

投資も投資詐欺も、非常に酷似しているのがおわかりいただけたでしょうか。

投資詐欺被害にあわないために、予防できることは

正直なところ、個別の投資案件、どれが詐欺でどれがまっとうな投資かなんて判別つける事は出来ません。破産するまで、それはまっとうな投資ファンドです。お金が増えて帰ってきたら投資・帰ってこなかったら損失か詐欺。

しかし、我々個人家は投資をしなければいけません。考え方として、私は

「腐ったみかんが入っている可能性がある箱は捨てる」

事をオススメします。つまり「人づてに聞いた通し話は、一切投資しない。そこに儲かる話が混じっていたとしても」という考え方です。

甘くて美味しいみかんを手にする可能性はゼロになりますが、腐ったみかんを手にする可能性もゼロになります。

そうやって思考を巡らせると「全ての投資ジャンルを1つの箱と考えると、必ず腐ったみかんが入っている」というパラドックスに陥るかもしれません。そこで考える方法は以下の2通りです。

  • 投資知識を深めて箱を細分化する(腐ったみかんがほぼ無いジャンルを見つける)
  • 分散投資して、腐ったみかんにあたっても全体でみれば儲かるようにする

後者の手法は、巨額の資産を持った人々の常套手段です。彼らは「2ヶ月で10%利益」のような怪しげな投資話にも乗ります。あらかじめ騙される可能性を織り込んで、投資ポートフォリオを組んでいるのです。金持ちが「いままで良く騙されてきた」というのはそれのことです。


▼▼▼▼▼

というわけで2014年投資詐欺

  • 2014年は1人1000万・1200人で合計120億ほど投資話で騙された
  • 投資詐欺と投資は外部から見て違わないから、騙される可能性が誰にでもある
  • 個人投資家は騙されるのが嫌だったら、投資しない事・投資商品知識を身につけること
です。私も騙される資金的な余裕は無いので、気を引き締めていきたいと思います。

【この記事に関連する記事はこちら】
こぼれ話や解説、ブログ更新をツィッターで毎日配信中