獺祭の蔵元旭酒造に立ち寄って獺祭ストアで獺祭を買って来た

人気の日本酒、獺祭の蔵元 旭酒造 を訪れた。

前回の記事に引き続き、中国地方を車中泊で往復した時の話だ。2015年6月頃である。

獺祭の蔵元は山口県の岩国市にある。旅中、みやげらしいみやげを買っていなかったため、復路で立ち寄ることにしたわけだ。自分への土産といえば蔵元や道の駅で買う地酒と決まっている。

数年前まで獺祭は私の地元の特約店で定期的に手に入っていたが、今では人気が高騰し、見ることもなくなった。入荷してもすぐ売れてしまうらしい。そんな理由もあって久しぶりに飲んでみたい。蔵元の直売所なら置いてあるだろうと踏んだわけだ。

国道二号線をそれて、このような林間を走ることになる。国道376号線。

20〜30分ほど車でひた走る。旅は、高速を使わず国道二号線をひた走るものであったのでたいした寄り道にはならなかった。

川が見えたと思ったらおもむろに旭酒造があらわれた。左側の建物が旭酒造本社社屋だ。

こんな田舎なんだから土地を広く使えばいいのに、と思ったがどうやら話はそう簡単ではないらしい。旭酒造が良質な水源を求めて根を下ろした獺越(おそごえ)には平らな土地がほとんどない。そんな事もあって、社屋は山間に似合わない高層建築になった。

酒蔵。獺祭が醸されるその場所も、山にへばりつくように上へ上へとそびえていた。

社屋と川を隔てて向かい側にある建物。これが蔵元に併設された旭酒造の直売所「獺祭ストア」である。

朝8時30分頃到着した。公式ウェブには9時よりオープンとなっているが、それより少し前から、店内に開店前に訪れた人々を迎え入れてくれていた(販売自体は9時きっかりからおこわれる)。

獺祭ストア店内の様子。獺祭の歩みなどの冊子、日本酒に関する書籍などもありつつ、配送受付も出来るようになっていた。

店内ではお酒の元となる米に関するおみやげ品や

グラスなどノベルティグッズを販売していた。

私はというと

ただ酒が欲しいだけなので、直売コーナーへ直行。

……しかし、代表商品が軒並み売られていない。蔵元直売所ですらこの人気ぶりとは予想を超えていた。

主力商品に関しては、磨き三割九部という高めの純米大吟醸の300mlボトルが置いてあるのみだった。しかもお一人様1本限り。どれを1本持って帰るか非常に悩む。

300mlって1合強だぞ。しかも1,000円もするし。そんな高くて少ない酒は持って帰れない。

最上級の磨きその先へ。四合瓶(720ml)¥32,400は豊富にあった。

獺祭はかなり上手くてそこそこ安い、つまりコスパが良い所が好きだったのでこんなのもナシだ。ちなみにオークションなどでプレミア価格がついてるやつを買うくらいなら、この磨きその先へを定価で買えばいいんじゃないだろうか。高給ワインより断然コスパが高い。

試飲も100円から可能。磨きその先へが1000円か…。しかし1人車中泊の旅であったため飲酒は厳禁。勘で選ぶしか無い。

日本酒としては、

  • 獺祭 等外 720ml 1,404円
  • 獺祭 試(ためし) 720ml 1,890円
  • 獺祭 三割九部 300ml 1,008円
  • 獺祭 磨き三割九分 スパークリングにごり 340ml 1,674円

というラインナップであった。上二つはメインのラインナップではない。等外は米の品質がちょい低い、試は割れた米を使って醸した酒らしい。

スパークリング(洋風にいえばシャンパン)は除外して…悩む。

悩んだあげく、等外を一本買って帰る事にする。旭酒造が獺祭の原料に使う米「山田錦」の品質が低い等外米を使って醸した酒だ。製法は同じながら法律により大吟醸表示ができない、普通酒扱いになる。足が早いので早めに飲めという注釈もあった。

帰って飲んだ感想としては、上手い。ウマいんだけど特別な感じは、なかった。帰りに温度が少し高かったからかもしれない。雑味が少しあり、薫りもそれほどでも無かった。しかし、四合瓶で1,400円。近くで買えるなら、余裕で常飲する品質である。

後で調べた事だが、等外と試を飲み比べた感想としては試のほうが良いという意見が多い。いつも飲んでいた、獺祭 純米大吟醸50や獺祭 純米大吟醸磨き三割九部の記憶をたどっても、等外と比べそちらのほうが良かった気がする。

もし決まった種類の獺祭が欲しいのであれば、事前に獺祭ストアに電話で確認する事をおすすめする。ページ下部に電話番号を記載しておいた。その日によって獺祭ストアの商品ラインナップは異なるようだ。

獺祭の現状と手に入れる方法は

獺祭は日本酒入門、再入門にうってつけの酒だと思う。長く日本酒を飲んでいる人はブームだとか、ひっかかりが無い酒だとかいう人がいる。しかし、アタナが、今の、新たな日本酒に触れてみたいと考えるなら、少し手間を書けても獺祭を手に入れるのは悪くない選択だ。居酒屋で安い熱燗を注文して、やっぱり日本酒は会わないと諦めてしまうよりは。日本酒は獺祭や飛露喜、醸し人九平次などと共に近年新しい時代に突入している。

旭酒造公式ウェブでは、全国の販売店を掲載しているが、その人気により、その特約店店頭で、獺祭をお見かけする機会はなかなか少ない。しかし、旭酒造公式ウェブでは、一般客からも獺祭の配達注文を受け付けている。記事執筆時点で二ヶ月待ちらしいが、獺祭の良さは、手頃で上手いところだ。プレミア価格で買う意味はあまりない。よって、こちらか注文するのがおすすめだ。私が初めてなら獺祭 純米大吟醸50と獺祭 おためしセット 180ml×3本を注文するだろう。50のほうは一升瓶を頼みたいところだが、冷蔵庫でそのまま冷やすためには少々大きすぎるので、四合瓶が良いかもしれない。宅配は必ず冷蔵で指定すること。今の上手い酒はほとんど温度管理が大前提だ。

ほかの方法として、後から知った事だが居酒屋 ワタミ系列で獺祭 等外を出しているらしい。一合の価格だろうか?とにかく890円は高いし、等外よりはやはりメインのラインである、獺祭 純米大吟醸50や獺祭 純米大吟醸磨き三割九部を飲んで欲しいが、割り勘の飲み会でこっそり頼むにはいいかもしれない。

現在、獺祭の品切れが続いている理由については、獺祭自体の人気に加えて、原料である山田錦の不足が挙げられる。旭酒造は酒蔵を増築し、通年で酒を醸しているが、原料の米が足りない。そのあたりに関する事情はこの記事が詳しい。実際のところ獺祭の人気が山田錦の不足を生み出している。ただ、旭酒造自体も「幻の酒では無く、飲んでもらう酒にしたい」と常々宣言しており、行動しているようだ。上記の記事に加えて、以下の書籍では、獺祭の軌跡と今、日本酒復権について大まかな感覚がつかめて面白い。

獺祭 天翔ける日の本の酒

獺祭 天翔ける日の本の酒

獺祭以外でおすすめできる最近の日本酒、となるとこちらのサイトの日本酒ランキングは悪くないと思う。ランキングの2/3ほどを飲んだ事があるが、納得できる。ただし私は安い酒で満足出来てしまうたちなので、やはり万人には獺祭を薦めている。

私の日本酒を選ぶ基準は、四合瓶(720ml)で2,000円以下の純米酒・(大)吟醸酒、を一定のラインにしている。ワインのように大枚をはたかなくても上手いものが手に入るのが日本酒のメリットの1つだと思う。

そういうのが一本、毎日冷蔵庫で冷やされていれば、人生が幸せになると思わないだろうか。

山口県 旭酒造直売所 獺祭ストアへのアクセス

獺祭Store(旭酒造直売所)
〒742-0422
山口県岩国市周東町獺越2167-4
お問い合わせ番号 0827-86-0800
営業時間 9時~17時
不定休

※車でしか行けないような場所です

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