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日本の寄付税制が法改正でここ数年めっちゃ進化してた件

社会・世の中

日本は寄付をしない国だと、自虐的に論じられる事が多く感じます。

歴史的、文化的など様々な理由から論じられていますが、その中でも寄付しても税金がほとんど免除されない点が、寄付を促進しない理由となっていました。

それが数年前から随分変化し、確定申告すると、多くの団体で寄付額の40-50%税金が帰ってくるようになっていたので、今回は紹介します。

いままで寄付金は課税対象だった

数年前まで、日本の寄付税制はとても残念なもので、寄付をしても税金に関する優遇はほぼありませんでした。

ざっくりいうと、ごく少数の団体のみが税金免除の対象で、さらに寄付した額の10%だけが税控除対象でした(10%部分は所得により変動)。90%部分には別は課税されていたという事です。

対象となっていた団体は、私が興味があった方面でいえば、赤十字とユニセフくらいしか対象になっていなかった覚えがあります。NPOも対象がいくつかありましたが、全国で数十団体でした。あなたが知っている団体はほとんど寄付控除対象ではありませんでした。

米国では随分前から、寄付額のおよそ50%が税金免除の対象、税金が帰ってくるシステムとなっています。IRSという団体が、寄付先が適格かどうかを審査しており、多くの宗教・慈善団体が対象になっています。近くの教会など身近な所に寄付ができます。

いっぽう日本では、税制的に寄付先が少数に限定され、税金の免除額も少額でした。

これでは日本に寄付文化が根付かないのも無理はありません。

平成23年のNPO法&新寄付税制で一気に進化

そんな状況を打開すべく、平成23年に2つの法改正が行われました。

1つは通称新NPO法。新NPO法では、いままで全国に数十しかなかった、寄付控除の対象になるNPO団体の認定を一気に増やしました。下記に推移を転記しました。

特定非営利活動法人 認定NPO推移
内閣府ホームページより

これにより、平成26年には全国で700以上のNPO団体が寄付控除対象になっています。単純計算で各都道府県数十ずつあります。あなたの身近なNPOが今や寄付控除の対象になっているかもしれません。

あわせて平成20年より社団法人・財団法人を「公益・一般」の2種類に分離し、公益社団・財団法人は一律に寄付控除対象となりました。

もう1つの法改正、通称新寄付税制により、そういった適格団体に寄付した額の50%が確定申告で免除される、税額控除制度がスタートしました。

寄付控除の所得控除と税額控除方式の違い

つまり、ここ数年の大きな環境の変化で、いやま日本では、非営利の良い事をしている団体の多くが50%の寄付控除対象となったのです。

日本の寄付文化はようやくスタートラインに

日本の寄付額はアメリカの11分の1、というデータがあります。文化的な価値観や歴史的な理由で、寄付が根付いていない上に、税制まで遅れを取っていました。ここへきてようやく税制に変化があり「税金を払うくらいなら」と多少利己的でも、動き出すきっかけが出来たという事です。

そもそも寄付は、相互扶助のほかにも「わけのわからない所に使われるくらいなら、自分が信じる所を応援する」という意味があります。

前述の新NPO法・公益法人の分離により、現在では様々な目的をもった団体が寄付適格団体となっています。

例えば、動物愛護に関する団体、ひきこもりを支援する団体、演劇ボランティア団体などいままで考えられなかったような目的をもった団体が寄付控除の対象になっています。公益法人でいえば、メジャーな寄付団体や、文化・環境保護が寄付控除対象になっています。

私も数年前から奨学金を運営している、あしなが育英会に少額ながら寄付をしていましたが、同団体は運営ポリシーにより公益社団法人格への移行を保留しており、寄付金控除の対象に相変わらずなっていません。そういった理由で私もこの法改正を知るのが遅れてしまいました。

法改正から数年、認定NPO・公益財団・社団法人が増え、寄付控除できる団体が大幅に増えた今、寄付先を見直す良い機会かと思いました。

今まで寄付をしたこと無かった方も、ふるさと納税での確定申告のついでに、検討してみてはいかがでしょうか。

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※記事中の10%や50%などの数字はお住まいの場所・個人の収入や団体により変化します。実際の税制、割合については下記を参照にしてください