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自営業・経営者でも仕事でうつ病になるの?→体験談をどうぞ

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よく勘違いされます。自営業・経営者だから誰にも命令されないし、うつ病なんてならないんじゃ?

違います。もし、今の仕事が辛くて独立を考えているとしたら、独立後の圧力についても考えておきましょう。今うつ病になってない、バリバリの仕事人間にも読んで欲しいです。

うつ病を始めとした精神障害は外部環境が原因では無く、精神の乖離でも起こる

誰にも命令されないにもかかわらず、成功した起業の重役に精神疾患を抱えている人は、とても多い。アメリカでは「CEOが何日も自分の部屋に閉じこもって出て来ない」みたいな話がたくさんあります。

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1999年作品で「アナライズ・ミー」というのがあります。ロバート・デニーロ扮するマフィアのボスが突然パニック障害を発症。カウンセラーを始めとした周囲の人々との対話をコミカルに描いたコメディです。彼もボスですが、心の病を患ってしまいます。

うつ病をはじめとした精神的な病にかかったことがない人は「外部ストレスに負けた」「精神的に貧弱だ」のが原因だと思っている人が多くいます。これはまったく検討外れです。

うつ病の原因は「自分の精神と実際置かれている状況の乖離(かいり)」です。よって、社長にも起こります。勿論サラリーマンにも、専業主婦にも起こります。

こちらの記事後半で言及しました。「プロの経営者はおしなべて、最高の歯車になるべく行動する」彼らは、自分の精神を歪めてその役割を理想的な形で演じようとします。経営者として、ビジネスパートナーとして、組織の長として、理想的になるよう自分を歪めます。

「好きなことで 生きていく」事は可能かもしれませんが「好きにやって ビジネスで成功する」は、ほぼ不可能です。

そうやって、自分の素の状態と異なる態度で日々仕事をすることで、現実と精神が乖離し、崩壊していきます。

彼らは精神の崩壊を防ぐため、うつ病になっていない人も極端な趣味に走ったりもします。また、異常に怒りやすくなる、暴力的になるなど別の感情で歪みの調整を取る場合もあります。

サラリーマンも上司や取引先、責任感からのプレッシャーなど外部環境がうつ病の原因となっている場合が多いように見えますが、実際はその先に起こる「現実と理想の乖離を埋めようとする」事で壊れていきます。

きりんの場合

この記事を書いている、きりん も経営者時代にうつ病を発症しました。

会社を設立して8年目だったと思います。忙しい日々が続いて休みが取れなかったのは確かですが、特に原因らしいものはありませんでした。ため息が最近増えましたね、と言われる程度です。

その時期、難航している大きなプロジェクトに取り組んでおり、部下と共に連日格闘していました。

そのプロジェクトも佳境にせまり、なんとか形になった。まだ油断はできないが、どうにか大丈夫になるだろうという日。会社からの帰り道、それは起こりました。

いつもの街頭が照らす帰路を歩いていると、風が強く拭く瞬間がありました。それをきっかけに突然両目から涙が滝のように溢れ出始めたのです。特に何が辛いわけではない。仕事も上手くいった。なのに涙が溢れます。安堵とも違う。とにかく大粒の涙と嗚咽で立っていらない状態でした。

そんな状態にあっても、以外と自分での思考は冷静でした。ただ何が起こったのかわからない。とりあえず近くのトイレに駆け込んで、発作のようなものが通り過ぎるのを待とうとしました。窓を強く叩きつける嵐と同じように感じました。

トイレにしゃがみ込み、数分経過しましたが、波が止まる雰囲気はありません。暇なの試しに「早く終われ」と声を出したら「つらい」の3文字に音が変わって自分の口から発せられました。その後幾つかの言葉を試してみましたが「つらい」という言葉にしかならないのに強烈な衝撃を受けました。ついに壊れたぞ、と。

その後、1時間ほどでようやく発作が納まり。翌日から投薬が始まりました。

経営者なので、もちろん会社を放り出すわけにはいきません。引き継ぎがおわるまではお飾りでも立っておかないといけない。しかし薬で頭は回らないし、定期的に大きな絶望の波に襲われます。

大体、週に3回ほど絶望する日があったので、そういう日はとても困りました

朝礼で直属の数十名の部下の前で、伝達事項を伝えます。声を張り上げて喋った後、足早にトイレに駆け込み、2時間ほどこもって涙を流していました。声が出ないようハンカチを強く強く噛み締めて。もしかしたら、あなたの会社の社長もトイレで泣いているかもしれません。

幸い軽度だったので、1年くらいで薬を飲まなくて大丈夫な生活に無くなりました。が、それは人生の大きな転換ポイントになりました。仕事を任すのもだいぶ上手になったのを覚えています。自分が動けないのですから、それが一番会社にとって効率的でした。


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いま、うつ病を始めとした精神疾患が増えています。それは世の中に「仕事や生活に関するノウハウ」「正しい生き方像」が溢れ、効率的な方法が広く知られる様になった事が遠い原因にあると、きりんは思っています。このエピソードのように「効率的に生きる」「理想的に生きる」というのは、多くの場合「本来の自分を曲げる」という事と等しい状態になります。

知識や技術は勿論必要ですし尊重すべきです。しかし、同じくらい自分自信を知ることも大事だと思います。

※最初の画はWikipediaよりヴィンセント・ヴァン・ゴッホ「悲しむ老人」この画が一番うつ病をあらわしていると、私は思います。

ツレがうつになりまして。 (幻冬舎文庫)

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