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僕のインターネットとお金や嫌儲について個人的まとめ

何週目だよな話だけど、インターネット論とはてなについて書きます。

発端は、必需品 (id:hitujyuhin)氏の記事です。雑に要約すると「PV集め(金儲け)と安手っぽい記事は下品なので嫌い。良い記事書くのにそういうことするヤツマジ残念」という話です。

氏の記事にフィッシュされて「僕のインターネット」と「金とインターネット」両者の大河ドラマを私目線で記事にします。

あなたの・僕のインターネットとは

人にはそれぞれのインターネットがあります。得たい情報を得るため。砂の瀑布から金の粒を見つけ出すため、見るべきものを選別、フィルタします。それがあなたのインターネットです。人から与えられたり自分でフィルターを構築するなどの違いはありますが、すべからくインターネット全体を俯瞰して見る、インターネッツ神みたいなものは存在しません。村長さんだろうがウォッチ力などで名を馳せた人だろうが、読むべき情報を事前にフィルタしています。観測範囲を制限しています。

そうやって日々、心地よくフィルタした情報を浴びているわけですが、まれに気に入らないものに出会います。フィルタしきれなかった情報。

この時、人は「下品だ」と思います。ウォッチ力高い人ならばここから価値を引き出そうとする場合もありますが、一般的には「下品だ」と目をそむけるでしょう。

わかりやすい例で言えば、必需品氏も言及している「金儲け主義、PV主義」記事は下品とされます。歪曲してまとめると「嫌儲」という気持ちが生まれます。承認欲求の塊のような記事も人によっては下品だと思うでしょう。リストカット画像を延々アップロードし続けるようなものも下品と扱われがちです。

繰り返しになりますが、最高のインターネットを構築したはずなのに、ふるいの網目に引っかかって取れないもの。

これが、下品なインターネットの正体です。

モヒカン族のインターネットと金儲け主義者のインターネット

はてなは日本において、BLOGOSなど鼻で笑い飛ばせる最凶のネット言論ベースです。一方ではてなブックマークの集客力により、金儲け主義者や一般人がたびたび境界線を越えてきます。

歴史あるインターネット上にあった村々は、多くが金儲け主義者によって破壊され、帝国の無機質な街々へと姿を変えていきました。

モヒカン族を多数有するはてな村は、未だかろうじてその存在を維持しています。初のモヒカン族に言及されたといわれる、おおつね氏(id:otsune)の2005年の記事を読むと、2つ時代の地図を見比べているようで、何とも感慨深いものがあります。はてなブックマークは今年10周年を迎えたそうです。おめでとうございます。

さて、はてな村にあって現役最高の論客といえば、精神科医のシロクマ先生(id:p_shirokuma)です。

この記事でシロクマ先生は他人のインターネット感に戦慄してるわけですが、同時に自身のインターネット感について語ってくれています。内容が全体的に面白いので直接読んで欲しいんですが、私が注目したのは記事後半。

先生によって定義された「ネット上での成功」が「表現者として素晴らしい発表を長期間続ける」事になっている点。お題がお題なので、そうならざるを得ないのですが、ネット原理主義的発想の糸口にはなるでしょう。

「クールな記事をアップして華麗にキメる」。趣味のインターネット、趣味としての自己発信の理想型としては大変腑に落ちる所で、これがネット原住民たちに騎士道として連綿と受け継がれたものだと私も思っていますし、私も読者としてそういう物を求めがちです。

しかし、私は金儲け帝国の側から来ているので、この価値観とは違うフィルターも持っています。私の中で過去「ネット上での成功」は、「いかにネットを金に変えるか」でした。Trumpet winsock+Mosaicの時代から。

シロクマ先生は古くからインターネットに親しんでいたらしいですが、金儲けの手段としてITを選ばず、医師を選んだそうです。選ぶという次元ですらなかったのかな。とにかく、インターネットは先生にとって常に趣味であり、個人が趣味で自己表現をする場として語られています。こういうフィルタを維持しながら言論を発信もするという意味で、先生は貴重な存在だと思います。それくらい長期間ネットで高品質のものを配信し続け衆目を得てなお、積極的に換金しない人はレアケースです。はてなにはもう何人かいらっしゃいます。あ、本何冊か出すのはセーフな!

ともかく、シロクマ先生の「私のインターネット」は趣味のインターネットの1つの形としてとてもわかり易いです。

「金儲けのインターネット」は、適当にイメージしてみましょう。帝国兵は大量にいるのですが、彼らは費用対効果が低い事はできるだけしたくないので、原住民に意見する事はおろか、発言さえ滅多にしません。ネットに意見するときは、言葉を金にする時と、承認欲求か罪悪感に駆られた脱走兵です。そういう時、彼らのインターネットを垣間見る事ができます。言われてみれば兵士が叫んだり走ったりしているのを見かけた気がするでしょう?

ようするに、夢だ希望だITだっつって美談並べて偉そうな事いってるくせに金なんて世の中に存在しないと思わせるくらい金の話題に触れないやつが一番稼いでいて、彼らが隠しているそれが彼らのインターネットです。

また、上記の2大フィルターと違うフィルターを若い人たちは持っているようです。タイムラインにたまたま流れてきました

10代,20代のインターネットでの発信は、パンを食べたり、歯磨きをするのと同じ次元で行われており、リアクションもパンの食感や、友人からのあいさつと同レベルのものしか求めないものになりつつあるのかもしれません。

私とお金とブログとお金

私の話をさせてもらえれば、十数年ネット関係のビジネスに携わった後「恩返しにネットに何か情報を返そう」と思い立って始めたのがこのブログです。十数年、ネットにフリーライドし続けた罪悪感、といってもいいかもしれません。最近は格差と税金の話をした前日にヤクザのオカマに掘られる話をしたりなどして意味不明のブログで恐縮の限りですが、まだ発声練習中という事でお許しください。

で、私が恩返しできる情報は「こうやったらネット時代にお金と上手く付き合えるんじゃないか」話が多く、関連してブログの収益化(マネタイズ)も生きた情報なので興味があります。「こうやったらお金になったから困ってる人は試してみるといい」みたいな情報が提供できると良いと考えています。貧困層出身なので、そういう事を考えるのが得意なのです。本当は草木の名前や特徴の話がしたいのですが。

また、ブログから利益があがれば私は素直に嬉しいと思いますし、いただけるものはいただきます。役に立つということと収益にはある程度相関があると私は考えています。

逆に、嫌儲のような、誰かの要求を満たした対価として金銭を得る事に対して、強い違和感を覚える人が、少しでも減ればという気持ちがあります。

最後に付け加えると、ネットに転がっている金の話は下品かもしれませんが、誰かの役に立っています。私が過去役立てたように。だから私は強い信念を持って、金の話をブログでしています。趣味のインターネットしかしていない人に迷惑をかけている多少の負い目はありますが、それでも誰かの役に立ちたいという気持ちが勝っています。

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はてなに限らず、ブログが換金しやすい時代です。ブログ飯関連の書籍にざっと目を通したところ、2012年くらいからブロガーを生業にした人が増えてきたようです。

これはGoogleの広告Adsenseやアフィリエイトでブログの収益性が上がった事と、同じくGoogleの検索エンジンの向上で業者によるgoogle検索結果の独占が排除されたためでしょう。SEO的にいうとパンダ・ペンギンアップデートというやつで、これがスタートした時期とも一致します。

それまではアルファブロガーと呼ばれる人と、ネタフルや百式の中の人くらいしか、マネタイズに成功している例は表に出てきませんでした。固定読者にむけて記事を書き続けていました。数年かかろうとも口コミと固定客の維持がほぼ唯一の集客方法でした。

今後上記の変化により、面白い記事を見つけて読者登録したのに下品な記事、面白くない記事が流れてくる、というのは益々増えてくるでしょう。検索エンジンからの集客はそれほど強力になりました。

たとえば、イケダハヤト氏は漫画や高知のトマトやカツオの話をし続けるでしょうし、プロブロガー達は頼まれてもいないのにお店にご飯食べに行きまくり、新製品を紹介しまくるでしょう。やまもといちろう氏はもう切り込まずに野球とセキュリティの話しかしないでしょう。やまもと氏のやつは関係ないか。ともかく一読者として楽天アドバイザー就任おめでとうございます。

そんな状況でも、私は彼らのブログを購読し続けます。なぜなら彼らは10記事に1記事くらい「クールな記事をアップして華麗にキメる」からです。それを私は楽しみにしています。それ以外の9記事については、お代みたいなものだと思っています。

一般的にはそういった自分に刺さらない記事を無視するだけで良いでしょう。しかし、私はそれが記事広告でも全部読みます。こういう違和感に出会った時「書かれていない所で何が起こっているか、こいつは何をやっているのか」じっくり観察する。こちらでも私は楽しむ事が出来るタイプです。

インターネットはあらかたマネタイズされ、残るブログスフィアも急激にマネタイズされています。華麗なる僕のインターネットは相対的にに勢いを失ってみえます。しかし、コンテンツ供給の形として、この変化は異常でしょうか? 他のメディアを見ればむしろ正常な事のように思えます。

最後に、ブログ運営について「凄い」と思っている、私がFeedly読者登録をしているブログを1つ紹介して閉めます。

LINEの不具合について凄く詳しい 情報科学屋さんを目指す人のメモ

です。こんな記事で紹介して申し訳ないのですが公称で月間322万PVとの事です。ブログの内容はLINEの不具合に関する解決方法ほかです。ちなみにハヤトは160万PV,「ち」きりんは200万PV。単純にPVだけで語るべきではありませんが、面白い現象だと思います。

情報科学屋さんのブログが何故月間322万PVなのかを考えると、読者とは何か、ブログによる情報発信とは何か、人に役立つとは、ブログのマネタイズとは何か深く考えさせられます。2chまとめはそれ以上にPVが多いですが、変数の少ないこのブログこそ注目に値します。そこではより確実に、華麗に決める事が求められていない需要がトラフィックとして存在して、解決が供給されています。

検索エンジン以外にも、各種のニュースキュレーションアプリがあり、はてなブックマークがあります。トラフィクのパワーバランスがこれだけ変わってしまった今、Feedlyに登録している人、定期購読してくれる人が果たして中心的な読者か、怪しいものです。

読者として「あのブログは最近ムダで下品な記事が多い」と思ったら、あなたは既にそのブログのノイジーマイノリティーなのかもしれません。

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