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孫正義 「孫の二乗の兵法」が難しすぎるから一緒に勉強しよう?

ビジネス

ソフトバンク代表 孫正義氏はみなさんご存知だと思います。彼の統率力、ビジネスでの力の源泉に興味は無いでしょうか?

孫さんは、自身のビジネス哲学を「孫の二乗の兵法」または「孫の二乗の法則」としてまとめています。

孫の二乗の兵法を自在に使えるようになると、ソフトバンクの後継者になることができます。孫さん自身が広く、これを会得し、後継者になる人物を募集しています。

言ってる事はわかるんだけど、難しすぎて誰も使いこなせない。宮本武蔵「五輪書」の現代版のようになってしまっている孫正義氏の「孫の二乗の兵法」あなたならマスターできるかもしれません。

孫の二乗の兵法とは

孫の二乗の兵法

ごめんね? いきなりで、びっくりしちゃったよね? でもこれが、孫 正義氏の「孫の二乗の兵法」なんです。

道天地将法(どうてんちしょうほう)
頂情略七闘(ちょうじょうりゃくしちとう)
一流攻守群(いちりゅうこうしゅぐん)
智信仁勇厳(ちしんじんゆうげん)
風林火山海(ふうりんかざんかい)

と読みます。…続けれそうかな?

孫さんが編み出した「孫の二乗の兵法」は入院中に編み出された

孫さんはソフトバンクを立ち上げて3年後、26歳で肝臓を患い入院しました。その入院中、読んだ本の総数は3000冊。

その中で読んだ「孫氏の兵法」「ランチェスター戦略」に孫さんの坂本龍馬好きエッセンスをプラスして「孫の二乗の兵法」は生み出されました。

孫の二乗の兵法の仕組み

孫の二乗の兵法は、それからバージョンアップを重ね、今もソフトバンクの意思決定の最前線で、使われているそうです。

新訂 孫子 (岩波文庫)

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<ビジネス下克上時代に勝つ!>ランチェスター戦略「弱者逆転」の法則

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孫の二乗の兵法 それぞれの解説

孫の二乗の兵法は、1文字ごとに、意味があり、段ごとに、意味がカテゴリ分けされています。

孫の二乗の兵法 意味
一段目 理念(志こころざし)
二段目 ビジョン
三段目 戦略
四段目 将の心がまえ
5段目 戦術

全体としてはこんな感じ。これらの文字の意味と、ビジネスの場面を照らしあわせて、意思決定をする。使いこなせそうでしょうか?

理念とビジョンの違いがすでに難しいですね。戦略と戦術の違いも難しいです。しかし、この程度でめげていては孫の二乗の兵法は会得できません。

一段目は理念の段です。これが会社の意思決定に大きく影響を与えます。文字ごとの意味を見ていきましょう。

道(どう) 理念、志(こころざし)を立てる
天(てん) 天の時を得る。タイミングを考える
地(ち) 地の利を得る。
将(しょう) 多くの優れた幹部を集める
法(ほう) 継続して勝つための仕組みや、ルールを作る

1段目は、孫子の兵法をソフトバンク流に解釈して、戦いに勝つための条件と孫さんはいいます。これを守れば会社が伸び続ける、成功の確率が高まる。といいます。

ん? 成功の確率? 何故こころざしの段なのに成功の確率の話が出てくるのか。こころざしどこいった? …そのあたりも「孫の二乗の兵法」が難解で、誰も口にしない理由かもしれません。

頂(ちょう) ビジネスで登る山、目標を決め、頂上からの景色をイメージする
情(じょう) できる限り情報を集める
略(りゃく) 集めた情報を取捨選択して、絞り込む
七(しち) 七割以上の勝利が確信できるまで煮詰める
闘(とう) 戦いぬく

2段目は、ビジョン。将来の見通し。とタイトルが付いていますが、こちらも戦略と心構えに踏み込んでいます。難しいです。

一(いち) 圧倒的ナンバーワンになる戦略を取る
流(りゅう) 時代の流れを見極める
攻(こう) 営業・知識・技術すべての分野において、攻撃力を持つ
守(しゅ) キャッシュ・フローを維持する、コンプライアンス、法律を守る
群(ぐん) 自力調達にこだわらず、積極的に業務提携をしていく。複合企業を目指す

3段目は、戦略。しかし、「流」ビジョン、「守」など理念が一部混ざってきます。そのあたりを上手く解釈する能力が運用側に要求されます。

智(ち) あらゆる知識を蓄積する必要がある
信(しん) 相手から信頼される。仲間から信頼される人間になる
仁(じん) 多くの人びとの幸福のために戦う
勇(ゆう) 戦う勇気、退却する勇気を持つ
厳(げん) 時には部下に対して厳しく出来る必要がある

4段目は管理職の心得です。ここぐらいは簡単に理解してもらわないと困ります。

風(ふう) 風のように素早く動く
林(りん) 重要な交渉は静かに、秘密裏に行う
火(か) いざというときは激しく動く
山(ざん) 動かない時は微動だにしない
海(かい) 戦い終われば海のように全てをやさしく包み込む

風林火山は武田信玄が旗印として使っていたので有名ですね。意味を見ていると、火と山の運用は少し悩まされそうです。海は孫さんのオリジナルで、坂本龍馬からの着想のようです。

…ん?「重要なとき」「いざというとき」「動かないとき」がいつかわからない? それは自分で考えてください。後継者なんですから。

…だいたい理解していただけたでしょうか?

これら「孫の二乗の兵法」をどうやって使うかというと、上二段を、ビジネスが新たな局面になったり、選択が迫られた時に確認します。

こんな風に条件が一致してビカビカになってたら、事業を売却してでも、借金を2階建てにしてでも、新しい事業に投資するという事です。ビジネスセオリーでは無く、孫の二乗の兵法に合っているかどうかで判断を下すわけです。

三段目のは、実際にどう攻めるかを検討する際に使います。

4段目の将の心得は、常に自分自身が自問自答したり、下部組織の長を教育する際に使います。

5段目の戦術は、実際のビジネスシーンで、どう動くか、使っていくわけです。

どれが光っているか、どれくらい光っているべきか、どれがそのシーンに適しているかの判断はどうやってするのか。…それは、聞いちゃダメだそうです。そのあたりが誰も「孫 正義」を真似できない理由です。

孫の二乗の兵法、大変むずかしいです。

ケーススタディ

では、孫さんが実際にビジネスの場でどうやって使って行ったか、ケーススタディで学んでいきましょう。これは、私が勝手に選んだものではなく、本に書いてあるものをまとめているだけです。「など」と書いてあるのは本に書いてあったので、そのまま書きました。

ボーダフォン(現ソフトバンクモバイル)買収時の兵法
総務省から1.7Ghz帯域を勝ち取り携帯キャリア事業に参入できるようになったソフトバンク。さらなる成長速度を求め、携帯キャリア3位のボーダフォン買収まで検討を行った。巨額の借金をすでに抱える孫正義率いるソフトバンクは、買収先ボーダフォンの企業価値を借金のカタにするなどウルトラCで2兆円をかき集めて大勝負に出た。なんとか契約がまとまり、買収後の成長戦略は…

圧倒的「一」位を目指すべく、「闘」うために全方位で圧倒的な「攻」撃力を求め、社員には徹底的に「厳」しくした。それは「火」の如く圧倒的に激しく動く必要がある。

Googleとの検索エンジン戦争に敗れた時の兵法
米Yahoo!がGoogleとの検索エンジン戦争に破れ、米Yahoo!はMicrosoftと提携。しかし日本Yahoo!は、ライバルで勝者のGoogleの軍門に下り、日本Yahoo!の検索エンジンをGoogleのシステムに内部的に置き換える業務提携をGoogleと行った。その心は…

情報革命という「道」を優先すべく、「林」の如き静かさで、Googleと検索エンジン利用について水面下で交渉。「流」れを読んだ。

Yahoo!BB顧客情報流出事件時の兵法
ADSLブロードバンド事業Yahoo!BBの顧客情報が、契約社員によって持ちだされ、暴力団の手に渡った。数千万円の金銭要求を拒否し警察に通報。流出の話題は一挙に世間に知れる事になった。その時の判断と、ソフトバンクの顧客情報の今後の取り扱いについて…

これから先、会社を「守」るには「法」となる仕組みが必要だと感じた。セキュリティ担当社員には徹底的に「厳」しくセキュリティ強化を求めた。

孫さん自身も「極めきれていない」という、孫の二乗の兵法。やはり、一筋縄では使いこなせない予感です。

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いかがだったでしょうか。孫さんの経営者としての実力、先見性や判断力、スピードなど最強であることに疑いはありません。1つ1つ文字に込められた意味にも間違いは無さそうです。…でも、孫さんのビジネスの源泉に近づけた気はしませんでした。何故でしょう?

孫さんは、後継者の育成を、最大の難関にして最後の課題と位置づけており、毎年ソフトバンクアカデミアとして、社内外から生徒を募り、孫さんの後継者を育成するプログラムを行っています。

孫の二乗の兵法を聞いてピンと来た人がいれば、是非ソフトバンクアカデミアの門戸を叩いてみましょう。

ソフトバンクアカデミアや、孫の二乗の兵法は本にもなっています。こちらもおすすめ↓

孫正義 危機克服の極意 光文社新書

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孫正義 リーダーのための意思決定の極意 (光文社新書)

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孫正義 リーダーのための意思決定の極意

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[新版]孫の二乗の法則

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