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東南アジア一人旅行記後編:カンボジア(シェムリアップ)アンコール遺跡群など

旅行 旅行-カンボジア

東南アジア一人旅行記、タイ滞在中の前編と中編はこちら

 シェムリアップへ陸路入国を無事果たした私の目的は…、アンコールワットを見るくらいで特に何も考えていなかった。下調べもしていないしガイドブックも持っていない。

タイとカンボジアの違い

 タイ・カンボジア国境を越えてすぐに感じたことは「建物がなく、田畑ばかり」ということだった。

 タイ側ではバンコク郊外からかなりの間こういった物流拠点や工場のたぐいがあって、経済の脈動みたいなものを強く感じる事ができる。日本のメーカーの工場は何度も目にした。

 一方、カンボジア側ではそういったものがまったくない。ずっと田畑、牛。泥水に潜って蓮の花を摘んでいる少年。

 家はトタンと木材を寄せ合わせた高床式であるものが多い。たまにビニールを用いたものも目にした。高床式なのは湿地が多いのと治水の問題があって頻繁に水害があるからだろう。

 高級な住宅にはコンクリート・レンガ、もしかしたら鉄筋も使われているかもしれない。しかし普通の人たちはこういう家に住んでいるところで、カンボジアという国の市場・経済基盤の弱さを痛感せざるを得ない。シェムリアップはカンボジアで第三の人口を誇る都市だ。

 1990年代にようやく血塗られた歴史に一旦の区切りを付けたばかりなわけだから、無理はないんだけども。

 家の囲いはだいたいその辺に落ちてそうな枝。

 日本で商売をしている人のつながりでたまに「カンボジア投資案件」みたいなネタを聞くことがままある。プノンペンの郊外にデカイ土地を買って工場を建てるだの、コンドミニアム投資だの…。いままでも無視して来たがこれからはより自身を持ってお断りできるような気がした。海千山千の山師みたいな人じゃないとこの世界に投資するのは難しいだろう。

 ちなみにカンボジアの通貨は「リエル」だが米ドルも同時に流通している。というか決済はドルが基本だ。1ドル以上はドルで支払い、それ以下はリエルで支払うのが慣習。1000リエルは25セントの扱いになっている。

 この事だけでも信用創造みたいなのが大変難しく、ビジネスにも向かない地域だというのを強く感じざるを得ない。

シェムリアップでの雑多なこと

 車が少ないシェムリアップではバイクがタイより大人気。

 旅行者のメインの足となるトゥクトゥク。バイクの後ろに客席を引っ掛けるようになってる。

 多分ガソリンだと思うんだけど、ビンで売っている。危険を無視せざるを得ない取引上のメリットがあるんだろう。誤魔化し防止とか。

 彼はミスター・ター。泊まったホテルの宿付きのドライバーで、彼が全ての場所に連れて行ってくれた。そこそこ良心的な金額設定もさることながら

 番号式の南京錠が壊れて開かなくなった時も

 「なんとかなんない?」って言っただけで街角の露天鍵屋? に連れて行ってくれて

 ソッコー南京錠をヤスリでぶち壊してくれた。その上あたらしい南京錠を買う店にも連れてってくれた。金額交渉まで。

 連泊で予約したホテルの場所が悪かった事もあり、Mr.ターに滞在中移動を全て頼むことにした。多少高くても彼にお金を落として帰ろう。つってもホテルからメイン通りまで往復2ドルとか3ドルの良心的な設定。毎度違うドライバーと価格交渉をする事を考えたらとても楽。

 ミネラルウォーター飲み放題サービスも気に入った。

 私のフラフラとローカル生活を見に行くスタイルとはちょっと違うんだけど、ホテルの連泊予約と体調不良のせいでそうせざるを得なかった。なのでシェムリアップはオーソドックスな観光コースを回ることになる。

 物価は旅行者が目指す場所では一律高い感じだった。

 たとえばシェムリアップの外国人が集まるパブストリート。食べたバスタは7ドルくらいだった。

 カルボナーラがかなり美味しく、レストランの位置取りがよくパブストリートの風景を堪能できたので全然良いんだけど、タイと比べると高い。この辺は観光しか収入源が無いことと、物流ひいては経済基盤の影響じゃないかなと思う。

 夜、ドライバーにローカルの屋台に連れてってもらおうとしたんだけど、街はずれにあるローカル屋台を通り過ぎた時に屋台にたむろする住民が、野犬の目をしてたので、立ち止まる事をやめた。

 治安に関しては気をつけなければいけない場所だけども、シェムリアップでは簡単なルールを設定すれば良い。「ほかの観光客より気をつける」だけで多分オッケー。アンコールワットの人気で無防備な観光客が大量にいる。だから彼・彼女らより気を引き締める。というわけで夜中のローカル屋台の観察もやめておいた。

シェムリアップ観光

 かの有名なアンコールワットの日の出。

 朝早くから起きて感動の瞬間を皆んな待ち受ける。

 入場チケット買う時に国籍を確認されるんだけど、私だけ何も質問されず「ジャパニーズ」と決めつけられた。

「なんでジャパニーズって分かった?」
って聞くと

「中国人・韓国人・日本人。一人でシェムリアップに来るのは日本人しかいない」
だってさ。

 朝6時くらいからすでに暑くなって来たのでサンライズはそこそこにアンコールワットの中を探索。右にたむろしているのがサンライズ待ちのみなさん。

 朝はやいのでほとんど客はおらず、待つ事もなく主要なところを見て回れた。まあガイドブックないから良くわからないけど、きっとまた来るのでそのときじっくり見よう。

 お世話になりました。

 トゥクトゥクで移動。牛が多い国。

 ハンモックも多い国。

 アンコール・トム。顔をモチーフにした遺跡が多い。ここもかなりガラガラで観やすかった。シーズンオフにサンライズからお昼前までに一気に見て回るのはおすすめです。

(私の場合実は風邪気味で体調がどんどん悪化してきてたので足早に見て回った)

 たしかに巨大な顔モチーフの彫刻がいっぱい。

 彫刻のディティールもかなりのもの。

 この旅一番の写真はここで撮れました。

 最後にタ・プローム寺院遺跡。

 森のなかに建ち森に侵食されている寺院。

 いたるところが崩れかかっている。

 シェムリアップでは子供が働いているのをとても多く目にした。

 特に遺跡群の中や周辺は子供の売り子がとっても多い。ほかの国や海外の団体が学校や井戸を援助しても、色んな事情で効果を充分発揮できてないんだろう事が想像される。

 市街地のみやげもの屋の息子。彼はおもちゃも与えられて裕福そうだった。彼のTシャツが欲しくて彼の伯母さん聞いたら「子供サイズしかない」との事。無念。

 地雷博物館とかキリング・フィールド跡とかにもいったけど割愛。クメール・ルージュの虐殺、ポル・ポト政権からまだ40年そこそこしか建っていない。

 国民の平均年齢はなんと24歳。若者と子供ばかりのこの国にいると、その生々しさが肌感覚としてまとわりついてくる。

 犬は関係なさそうに寝てる。昼は犬も安全なんだけど暗くなると吠えかかってくる。

 猫にも関係ない。猫だけはタイと同じで私になついてくれた。

 人々はとても素敵なんだけど、カンボジアはほんとうに難しい国だなと思った。脳裏にいろんな背景が交差して、観光だけの気分に浸れない場所。国自体がようやく歩き出したばかりなので、ほんとうにこれからなんだろう。

 体調悪かったし、首都プノンペンも見ていない。少し間を置いてこの国にまたこなければ、と思った。

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