
CNN Web版でこんな記事をみつけた。How doctors want to die is different than most people(医者の理想の死に方は普通の人々と違う)。要約すると
- 医者の約90%は自分が末期的な病気になったら延命治療しない
- 医者は自宅で死にたい
みたいな話だった。日本でも似たようなもんだろうと思って検索すると現代ビジネスの「大研究シリーズ 医者の死に方」なんて特集が見つかった。
両記事の切り口はだいぶ違う。ただ共通して「苦しみながら死ぬより、残された時間でのクオリティ・オブ・ライフでしょ」という結論で一致している。同じテーマを扱った下記の書籍がベストセラーになった事は記憶にあたらしい。

大往生したけりゃ医療とかかわるな 「自然死」のすすめ (幻冬舎新書)
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今のところ私は余命宣告されていないが、テレビドラマでそんなシーンを見かけたら、余命宣告された後の事がふと気になる。
「あなたの余命はのこり3ヶ月です」
きっと多くの日本人が、やりたいことをやって、家族の側で息を引き取りたいと願うだろう。前述の現代ビジネスの特集に出てきた医師たちと同じように。それ以外の人、延命治療を選ぶ人はこのどれかに当てはまると思う。
- 痛みへの恐怖
- なんとなく死にたくない(もったいない気がする)
- 医者に選択を頼った結果、延命治療が選択された
- 死ねない理由がある
痛みへの恐怖は理解できる。だがこれらの特集では「痛みはかなり(80%)コントロールできる」という事になっているので、我々がいたずらに怖がっているだけらしい。
死ねない理由がある人は全力で生きるべきだと思う、これは理想の人生だ。医者に選択を頼ったのもまあカモられただけみたいな話なので、どうしようもない。
で残されたのは「なんとなく死にたくない」だ。生物が死に直面して怖がらないってほうが気持ち悪い気がするので正常な反応なんだろうが、知性と文明を持つ人間はもうこの感覚を捨てても良いんじゃないかと思う。
90%の医者が死に直面して延命治療しない。彼らはやり残した小さなことをやって、愛する人たちと短い時間を静かに過ごす。こうやって余命3ヶ月になると、その人の人生の理想の形が集約され表出してくるものらしい。
これらの話を総括すると
「現代人の多くは死に直面しても大してやりたいことがない」
「現代人は理想的でない状態で大半の人生を過ごし、死ぬ直前までそれを取っておく」
ということになる。3ヶ月になると、他人や世間の価値観で生きてきた人も、自分の人生を真剣に考えるようになる。これは思慮に値するものがあるだろう。そうやって彼らが考えた結果、死ねない理由が見つけられないということもまた、思慮に値するだろう。
あなたは残り3ヶ月間、何をして過ごしますか?
内因性カンナビノイド面白いな。調節すると認知症や肥満、腫瘍の増減に関係してくるらしい。そしてマリファナの摂取でも同様の結果が出るわけだから…。医療大麻は世界的に開放される流れかもしれない。もしくは受容体のコントロール薬。後者は開発コストがかかるから、前者だろうなあ。
— きりんの自由研究 (@giraffree) October 8, 2015